“表現力の居場所” 線を引こう、一歩目のエッセンスが必要なときに… | プラッツからのメッセージ
『アートプラッツ』って、なんだかゴロがいいと思いませんか?
線を描く……実は、4~5年前から構想があったんです。もともとプラッツのいろんな場面でメンバーや関係者や、いろんな方と表現活動をさせてもらう機会がありました。プラッツの通常の居場所活動の中でも時々してたんですけど、こんな感じを切り口にもっと「表現」に焦点を当てた居場所があったらいいなと。
何もない紙に線を引いたり色をつけたりするところから、ちょっと考えたり悩んだり工夫したりしながら、誰かと過ごす居場所。小さな「無から有」をたくさん体験して味わって、共有する!なんか想像するだけで楽しい……だが抽象的……(しかもなんと地味な楽しみ……)。
面を作る……「表現」といっても音楽とか身体とか入れたら可能性は無限にあるんですが、まずは地味でオツなところからはじめます。やっぱ「線を引くこと」。その次は「光と闇」とか。「素材」もおもろい。「見る」もクセになりますよ。こんな感じで禅っぽいですけど、簡単なタイトルの時間を今年は6回くらい作りたいと思っています(ほんまはもっとやりたいが…)。
“上手い/下手” “きれい/きれいでない” “器用/不器用” なんかは全く関係ない世界です。
味わえたらいい、それだけなんですが、自分自身が引いた線を見て、味わえて、3割くらい納得できた積み重ねは、大いに自分を元気にします。
立体になる…プラッツのフィールドでするのは非常に意味があります。プラッツに関わる方はもちろんですが、居場所には来にくい方や、居場所支援にはつながりにくい方、親ごさんとか、年齢なんかも関係なく参加していただけるかな、と考えております。普段私が、中学生から80歳の方まで関わっておりますと、話題と知識は差がありましても“感覚・感性”は共感できる部分も多いと感じます。そういうところで、年齢・立場を超えて共感・共有できた体験は、これもまた知らないうちに元気のモト、自信の栄養、心のおやつになっていくようです。
閑話休題…「プラッツ」という名前をつけた人たち(当時のメンバー?)のセンスに頭が下がります。「○○プラッツ」って、何でも使えるんですよ。定例ものから単発ものまで、おおよそプラッツで遊ぶほとんどの内容に名前を付けることができます。ナイトプラッツ、カクテルプラッツ、徹夜プラッツ(なんか夜ばっかりか)、お掃除プラッツ、音楽プラッツ、……というわけで、「アートプラッツ」もその遊び心を踏襲しつつ広げてまいります。
時間ができる…というわけで、お気づきかもわかりませんが、アートプラッツは少々謎めいたコミュニケーションのエクササイズといえるかもしれません。社会参加に自己表現は根源的に必要ですが、アートプラッツが、若者にとってはその一歩一歩を、「感性」を前面に積み上げていくツールになればとおもいます。また、社会参加はしてるけどちょっと一休みの居場所も欲しい方のエンパワメントの場ともなればと、現在企画を練っているところでございます。
宮武 小鈴
2016年5月18日
カテゴリー: スタッフエッセイ